「二度と来ないでください」と言われたら、心の中で「(今日は)」と付け足す。苦言のほとんどは、いつまでとは言っていないのですから。
2026年10月26日、第1134回の湯島倫理法人会モーニングセミナーで講話したのは、当会の第5代会長を務めた小原健志氏です。株式会社グッドウインのファイナンシャルプランナーで、現在は東京都倫理法人会の朝礼委員会委員長です。テーマは「超・明朗は万善のもと」。ただ明るく朗らかなだけではない、その上をいく生き方とは、どんなものでしょうか。

「やや明朗」では、3つは手に入らない
小原健志氏は、まず『万人幸福の栞』の60ページを開くよう促しました。
「一人の明朗な心は、その人の肉体健康のもとであり、家庭健康の中心であり、事業健康のもとである」
お金もかからず、すぐに、体と家庭と事業の3つが手に入る。それなのに、3つとも手にしている人は意外に少ない。その理由を、小原氏はこう言い切りました。
「やや明朗を、明朗にしちゃってるんです」
ホワイトボードには「やや明朗」「明朗」「超明朗」が段になって並びます。会場の皆さんにも、レジュメへ同じ図を書き込んでもらいました。喉がカラカラのときに「やや飲み物」は飲みたくない。大手術の前に「やや医師の小原です」と言われたら困る。たとえ話が続くたびに、会場に笑いが広がります。

だからこそ、目指すのは超・明朗です。「超明朗だと、悪くても崩れても明朗止まりなんです」。胸の「超明朗」バッジは、このテーマを知った横浜元町の会の皆さんが作り、届けてくれたものだそうです。
「二度と来ないで」にも折れない理由
保険の営業では、厳しい言葉をかけられることもあります。「間に合ってます」「あなたみたいな人は嫌いです」。そんなとき小原氏は、心の中でカッコ書きを付け足すといいます。たとえば「二度と来ないでください(今日は)」という具合です。
「苦言のほとんどは、いつまでって言ってないので」。期限は勝手に決めればいい。そう思えば、心は曇りようがありません。失うものはないと思えば、積極的にもなれます。「やってみて、失敗したらネタ。どっちもプラスですよね」。
その積み重ねでしょうか。小原氏の仕事はコロナ禍を境に、むしろ良くなりました。コロナ前は年平均240件だった契約が、この6年間は年400件以上。今年は420件のペースだといいます。ただし「誰との比較でなく、自分との比較で」と、すぐに付け加えました。
笑顔も同じです。「笑顔ですよって言われて笑顔は普通なんですよ」。目指すのは、言われる前から笑っている人です。笑顔でいると楽しいことやアイデアが浮かび、超・明朗なら考え込まずに電話もかけられるといいます。
一人朝礼5819日、最初の3年は何も変わらなかった
講話の途中、小原氏は少し恐縮しながら、毎朝の一人朝礼をその場で披露しました。普段は自宅の鏡の前で行っています。『職場の教養』を読み、アファメーションを唱えます。「私は自分が大好き。私は最高」「今日もいい出会いになる。今日もいいアイデアが生まれる」。この日でちょうど5819日目、16年近く続けてきました。
けれど、裏話がありました。
「最初の3年ぐらいは、何も変わりませんでした」
今ならわかる、と小原氏は振り返ります。自分の欲でやっていたからです。「自分の欲だけでやってる時は答えが出ません」。変わり始めたのは、心を込めて取り組み、倫理法人会憲章を唱えるようになってからでした。「倫理法人会憲章って、もう全部外向きなんですよね」。自分に足りなかったものが、そこで見えたといいます。

続けることと、心を込めること。同じ習慣でも、向きが変わると結果が変わるのかもしれません。
お役についても同じ考え方です。栞の第10条「働きは最上の喜び」が大好きだという小原氏は、働く心はお役を引き受けるほど育つと語りました。「仕事が忙しくなったから役を降ります、という人がいるとするじゃないですか。逆ですね」。
栞の160ページ、撃たれた瞬間に「許し」を示したガンジー
小原氏が栞のなかで「超・明朗」の頂点に置いたのが、160ページのガンジーの場面です。3発の弾丸を受けたその瞬間、ガンジーは片手を額にあてました。相手に許しを与えようとする、ヒンズー教徒のしぐさです。

小原氏はそれを、ホームランを打って仲間とハイタッチしながらベンチへ戻る姿にたとえました。チャンスで見送り三振をして、気まずく戻るのとはまるで違う。人生の終わり方まで、明朗かどうかで変わるというのです。「お金があるかないかじゃないんですよ。明朗かどうかなんですよ」。
もし自分がその場にいたら、同じしぐさができたでしょうか。
自分都合から仲間都合へ──相手まで「超・明朗」に
締めくくりは「自分都合の人生から仲間都合の人生へ」。小原氏はいま、ある金融機関と組んで、無料のFP相談を担当しています。いきなり保険の話をしてはいけない決まりのなか、自分が超・明朗でいると、相手もそこまで引き上げられる。「今日、契約するつもりなかったんです」と言われることもあるそうです。
自分が明るいと、周りも明るくなる。そのスタートに向いている曜日を会場に尋ね、返ってきた答えは「月曜日」でした。
まとめ──共に学び、実践する一歩を
株式会社グッドウインの小原健志氏の講話は、明るさを性格ではなく、毎日の選び方として見せてくれるものでした。苦言に「(今日は)」を付け足すこと。言われる前から笑うこと。そして、自分の欲から外向きの心へと切り替えて続けてきた5819日の一人朝礼。私たちも、まずは「やや」を外すところから始めていきます。
湯島倫理法人会のモーニングセミナーは、毎週月曜朝7時から全国家電会館で開いています。どなたでもゲスト参加でお越しください。
「超明朗だと、悪くても崩れても明朗止まりなんです」
この日のモーニングセミナー












講師プロフィール
小原 健志(こはら けんじ)
株式会社グッドウイン ファイナンシャルプランナー/東京都倫理法人会 朝礼委員会委員長/湯島倫理法人会 第5代会長
1968年(昭和43年)生まれ。1991年に専修大学経済学部を卒業し、太陽信用金庫(現・城北信用金庫)に入社。1999年に東京海上日動あんしん生命へ転じ、2012年に総合保険代理店の株式会社グッドウインへ移る。一社専属の立場から多くの保険会社の商品を扱える代理店を選んだのは、お客様の様々な要望に応えたいという思いからだった。「優績者ブース」は12年目。倫理法人会での学びは20年目を迎え、墨田区倫理法人会の法人レクチャラーとして18年目。湯島倫理法人会では第5代会長を務めた。著書に『無敵のエリア密着型セールス』(アチーブメント出版)、『素直なココロが人生を変える!』(ごま書房)がある。
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湯島倫理法人会は文京区湯島3-6-1 全国家電会館1階で、毎週月曜日 朝7:00からモーニングセミナーを開催しています。初めての方もゲスト参加(無料)でお越しいただけます。朝が難しい方は9:30から始まる「湯島つながりラボ」、平日の夜は Zoom で開く「ゆしラボオンライン」もあります。

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