26年連れ添った夫と離婚して4年。もう一生会わないと思っていたその人と、再び家族になりました──

2026年10月5日、第1131回の湯島倫理法人会モーニングセミナーに、江戸川区倫理法人会 会長の木田恵子氏をお迎えしました。テーマは「実践で掴んだ本当の宝★」。納得できないまま始めた倫理実践が、なぜ家族と仕事を変えていったのでしょうか。

笑顔で語りかける木田恵子氏
笑顔で語りかける木田恵子氏

「ご主人に謝罪の手紙を書きなさい」

木田氏が美容の仕事を始めたのは35歳のとき。「遅咲きのデビュー」と笑います。ベッド1台の自宅サロンから始め、最初のお客様は月に2〜3人。昼は事務、夜は美容の仕事を続け、今年で20年目を迎えました。

けれど家庭では、苦しい時期が続いていました。夫は昔気質で、「女性は家庭にいるもの」という考えの強い人。仕事への理解はありませんでした。単身赴任の夫が帰ってくる前日、金曜日の夕方になると、決まって頭痛が始まったといいます。法人化したことさえ、4年間言えませんでした。

倫理法人会に入会した当初、木田氏は離婚するかどうかで悩んでいました。初めて受けた倫理指導で言われたのは、「ご主人に謝罪の手紙を書きなさい」という言葉です。

「なぜ、私が謝らなきゃいけないの?」

心の中ではやらないと決めていました。ところが、入会を勧めてくれた小林良子法人スーパーバイザーに相談すると、返ってきたのは倫理指導の先生とまったく同じ答えでした。「大好きな良子さんも言うなら、それは実践するしかない」と心を決め、気持ちが追いつかないまま、別れの後始末として手紙を書き、26年の結婚生活にピリオドを打ちました。

頭では納得できない助言を前に、立ち止まった経験は誰にでもあるはずです。

江戸川区倫理法人会 会長・木田恵子氏
江戸川区倫理法人会 会長・木田恵子氏

冷蔵庫のホールケーキと、知らなかった父の人生

離婚後は仕事がしやすくなり、2店舗目を出すこともできました。ただ、店長とスタッフの確執だけは1年以上解けませんでした。そのスタッフとは、下の娘さんでした。

2回目の倫理指導で示された実践は、予想とまったく違うものでした。一つは、父の苦労を知り、その気持ちに寄り添うこと。もう一つは、別れた夫の両親への謝罪と、夫の幸せを願い続けることです。

「私は正直言うと、父のことが大嫌いでした」

両親が離婚したのは、木田氏が小学2年生のころでした。母は夜に働きに出て、3人の子どもを懸命に育てました。木田氏は夕方から一人で過ごし、長屋のガラス戸が風でガタガタと鳴る音に怯えた夜もあったといいます。

クリスマスには、母が冷蔵庫にホールケーキを用意して仕事へ出かけました。けれど幼い木田氏には、箱から出して自分で切るという発想がありませんでした。一度も食べた記憶がないそうです。わが子のためにホールケーキを買ったとき、ようやく母の思いに気づいたといいます。

父を知ろうと戸籍謄本を取り寄せると、父がわずか1歳で養子に出されていたことがわかりました。「父は寂しかったと思います。生きていたら、直接話を聞きたかった」と語ります。

それから毎日、お風呂の中で父を思い、感謝の言葉と「私は幸せです」を声に出す実践を続けました。40年以上抱えてきた嫌悪は、少しずつ理解しようとする気持ちへ変わっていったのです。

もし自分が同じ立場なら、40年分のわだかまりに向き合えたでしょうか。

「ママにそっくり」と言われて気づいたこと

別れた夫の幸せを願う実践は、なかなか進みませんでした。心から願えないまま、それでも毎日お風呂で「添い遂げられなくてごめんなさい」と口にし、子どもたちを授けてくれたことへの感謝を重ねていきます。

転機は、下の娘さんの一言でした。きつい言い方をする娘に理由を尋ねると、返ってきたのは「ママにそっくり」という言葉でした。自分の口調や態度にも原因があったのではないか。夫のほうも、こちらのわがままに我慢していたのではないか。そう思えたとき、少しずつ心から夫の幸せを願えるようになったといいます。

その後も苦難は続きました。娘たちとの対立、長女の手術、自身の手術、そして27年間寝たきりだったお姉さまの容体の悪化。「なんで私ばっかり」と心が折れそうになりながらも、実践はやめませんでした。

数か月後、娘たちとの確執は何もなかったかのように消えていました。木田氏は、この日の朝礼で読んだ『万人幸福の栞』第七条「肉体は精神の象徴、病気は生活の赤信号」に触れ、家族や自身の病も心の乱れを知らせる信号だったと振り返りました。

相手が変わるのを待つ前に、自分の言葉づかいを見直す。ここに、職場にも家庭にも通じるヒントがあります。

講話の後半、会場に語りかける木田氏
講話の後半、会場に語りかける木田氏

一生会わないと思っていた夫と、もう一度

お姉さまはその後、27年の闘病を終えて旅立ちました。木田氏は見舞うたびに姉の顔や足をマッサージし、声をかけると笑ってくれたと、懐かしそうに語ります。

離婚から4年が経ったころ、別れた夫から謝罪の連絡が届きました。そして2025年の終わり、二人は復縁します。きっかけは、ある日お酒に酔った夫が、病気で先が長くないと口にしたことでした。本人は覚えていなかったそうですが、木田氏の胸にはある思いが湧きました。

「このまま、この人が1人で生きていくのは、かわいそうだな」

それはきっと家族愛だと、木田氏は言います。今、夫は家事をこなし、木田氏の仕事を応援してくれています。お店にはご無沙汰だったお客様が戻り、事業の成長率は110%になりました。

木田氏が調べたところ、同じ人と再婚する確率は6%だそうです。

講話の終盤、笑顔で語る木田恵子氏
講話の終盤、笑顔で語る木田恵子氏

まとめ──共に学び、実践する一歩を

朝が早いと聞き、入会まで1〜2年迷ったという木田氏。今では「むしろ学ばない方が損」と感じているといいます。20年以上続く美容サロンは0.3%といわれるなか、事業を続けてこられたことに心から感謝していると語りました。

株式会社クイーンビューティーインターナショナル代表取締役で、江戸川区倫理法人会 会長の木田恵子氏の講話から、「相手を変えようとするのではなく、まず自分が変わること」の大切さを学ばせていただきました。納得できなくても、まず一歩やってみる。私たちも実践を重ねていきます。

湯島倫理法人会のモーニングセミナーは、毎週月曜朝7時から全国家電会館で開いています。どなたでもゲスト参加できますので、ぜひ一度お越しください。

「そして、ミラクルが起きるのです」

この日のモーニングセミナー

講師プロフィール

木田 恵子(きだ けいこ)
江戸川区倫理法人会 会長/株式会社クイーンビューティーインターナショナル 代表取締役

35歳で美容の道に入り、2006年に独立起業。自宅サロンからエステ&アイラッシュサロンへと歩みを広げ、2013年に株式会社クイーンビューティーインターナショナルを設立した。トータルビューティーサロン「Dream Shiny」(西葛西店・本八幡店)を経営し、アイラッシュ、ネイル、エステの同時施術を強みとするほか、スクール運営や化粧品販売も手がける。美容業に携わって20年。2021年1月に江戸川区倫理法人会へ入会し、城東地区副地区長、同会副事務長を経て、2026年9月に江戸川区倫理法人会第17代会長に就任した。

次回の湯島モーニングセミナーへ、ゲスト参加してみませんか

湯島倫理法人会は文京区湯島3-6-1 全国家電会館1階で、毎週月曜日 朝7:00からモーニングセミナーを開催しています。初めての方もゲスト参加(無料)でお越しいただけます。朝が難しい方は9:30から始まる「湯島つながりラボ」、平日の夜は Zoom で開く「ゆしラボオンライン」もあります。

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