この豚、どこで買えるんですか──バーベキューで後輩から問われた一言が、人生を動かしました。
第1109回モーニングセミナーの講話者は、神奈川県藤沢市の養豚農家4代目・株式会社みやじ豚 代表取締役の宮治勇輔氏です。家業を継ぐつもりがなかった青年が、なぜ実家に戻り、純粋倫理を学びの軸に据えるまでに至ったのでしょうか。事業承継に悩むすべての人に届けたい、温かい実践のお話です。

バーベキューの夜が運命を変えた
大学2年のある日、宮治勇輔氏は父が育てた豚肉を持ち帰り、野球サークルの後輩たちと自宅でバーベキューを楽しんでいました。すると後輩のひとりが、肉をほおばったまま目を丸くし、こんなにうまい豚肉は食べたことがないと感動しているのです。そして次の言葉に、宮治氏は頭が真っ白になりました。
この豚はどこで買えるのか──。
答えられませんでした。スーパーに並ぶ頃には、生産者の名前は消えています。父の仕事の価値を、息子である自分が一番分かっていなかった──。この原体験こそが、後を継ぐ覚悟の出発点になったといいます。誰しも、すぐそばにある大切なものを見落としているのかもしれません。
朝の時間が、志を育てた
大学卒業後、宮治氏は株式会社パソナに就職します。30歳までに起業すると志を立て、社会人1年目は毎朝4時半、2年目以降は5時半に起きて勉強を続けました。夜に学ぶのは年齢的に無理だと、早々に見切ったのです。
朝の時間に学ぶことが、人格形成と志の練り上げに直結する──宮治氏は穏やかに振り返ります。倫理法人会に入会した今、改めてその実感が深まったといいます。
4年3カ月勤めた末に、父へ自分がCEOをやると告げました。最初は地に足がついていない理想論だと一蹴されたといいます。それでも諦めず実家に通い続け、ようやく、そこまで言うならやってみろという言葉を引き出したのです。今思えば、父は決意と覚悟を問うていたのでしょう。
栞 第15条には、物事の根本の力は信念であり、決心の強弱が仕事の成否を決めるとあります。宮治氏自身の歩みが、まさにその言葉を体現していました。

日本は世界一、家業が続く国
宮治氏は事業承継を農業の枠を超えたライフワークに広げ、現在は家業イノベーション・ラボで全業界の家業後継者を支援しています。日本の法人の97%はファミリービジネスであり、世界の200年企業の65%は日本に集中しているといいます。
これほど長く続いている国は世界のどこを探しても見当たらず、だから家業も自然と長く続いていく──宮治氏は静かに、しかし力強く語りました。
栞 第13条にある、元を忘れず末を乱さずという言葉。農家が代々受け継ぐ農地は地域と先代からの預かり物であり、次の世代に引き渡すものだという感覚が、日本中の家業を支えてきたのです。当たり前に思っていた続くということが、実は世界に誇れる強みなのかもしれません。
「知る・分かる・やる・できる・与える」
能力開発の5段階を実践する場へ
多くの人が越えられない「分かる」と「やる」の壁。湯島倫理法人会では、毎週月曜の朝、経営者同士が学びを実践へと変える時間を共有しています。まずは1回、空気に触れてみてください。
無料でゲスト参加を申し込む毎週月曜 朝7:00〜 / 全国家電会館(湯島)
父にイライラしていた自分が、変わった
入会前の宮治氏は、毎日父に苛立ちながら仕事をしていたといいます。鍵の置き場所や車の汚れに、つい口を尖らせてしまう。よくある親子の風景です。
ところが栞 第4条、人は鏡 万象は我師を学び、自分が変わる実践を始めました。三、四カ月後、母がぽつりとつぶやいたのです。最近、お父さんが穏やかになったね──。誰にも倫理法人会のことは話していません。自分が変われば、相手も変わる。小さな倫理体験でしたが、宮治氏には何より大きな確信となりました。
もし自分が同じ立場だったら、いつまでも相手を変えようとし続けていたかもしれません。読み手のなかにも、思い当たる相手がいるのではないでしょうか。
宮治氏は倫理指導も受けています。授かった実践は3つ。倫理普及の活動を行動と一致させること、お墓参りをすること、そして父親を無条件に敬うこと。とくに最後がいちばん難しいと、宮治氏は照れたように笑いました。

まとめ──共に学び、実践する一歩を
心が変わり、行動が変わり、習慣が変わり、人格が変わり、運命が変わる──。世間ではそう語られます。けれども宮治勇輔氏の実感は、その順番とは少し違いました。モーニングセミナーに通えば、まず習慣が変わり、人格が変わります。心を入れ替えよう、行動を改めようと気負わなくても、朝の学びを続けるうちに、そこを飛び越えて人格が定まり、運命が変わっていく──。最後に届けてくれたのは、そんなシンプルで力強い、実践への招待でした。
株式会社みやじ豚 代表取締役・宮治勇輔氏のお話からは、家業を継ぐとは、自己の働きを伸ばし、世のため人のために生きることだと教わりました。事業承継は主役が後継者です。そして、後継者を変える一番の近道は、自分自身が純粋倫理を学び、実践することにあるのでしょう。
湯島倫理法人会では、毎週月曜の朝7時、全国家電会館1階でモーニングセミナーを開催しています。ゲスト参加も大歓迎です。共に学び、運命を変える一歩を、湯島の朝から踏み出してみませんか。
「とりあえずやってみる」その一歩から、
あなたの経営と人生は動き出す
南山氏が出会った「栞」の中の原理原則──戦後から変わらないその学びを、毎週月曜の朝、湯島で。経営者として、人として、もう一度自分の足元を見つめ直す時間がここにあります。
- 毎週月曜 朝7:00〜/全国家電会館で開催。仕事前の濃密な学びの時間
- 第一線で活躍する経営者の生きた講話を、毎回ゲストとして無料で体験できます
- 「人は鏡」「本を忘れず末を乱さず」──実践につながる原理原則に触れられる場
会場:全国家電会館(東京・湯島)/開始:毎週月曜 朝7:00
初めての方も大歓迎。日本の未来を元気にしたい想いに、ぜひ触れてください。
講師プロフィール
宮治 勇輔(みやじ ゆうすけ)
株式会社みやじ豚 代表取締役
NPO法人農家のこせがれネットワーク 代表理事
神奈川県藤沢市倫理法人会 会長
1978年神奈川県藤沢市生まれ。慶應義塾大学卒業後、株式会社パソナを経て2006年に株式会社みやじ豚を設立しました。みやじ豚は2008年に農林水産大臣賞を受賞し、湘南を代表するブランド豚として全国に知られています。2009年にはNPO法人農家のこせがれネットワークを設立し、地域づくり総務大臣表彰を受賞しました。2017年からは家業イノベーション・ラボ実行委員として全業界の後継者支援にも取り組み、47都道府県で数百回の講演実績を持ちます。カンブリア宮殿等のメディア出演も多数。
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