東京大学法学部卒、政府系金融機関から複数の会社を経てITスタートアップの執行役員へ。傍から見れば順調に映るキャリアの裏側に、どんな葛藤と気づきがあったのでしょうか。湯島倫理法人会副事務長・中島彰文(なかしまあきふみ)氏が、人生の転機とモーニングセミナーへの思いを率直に語りました。

「朝の1時間」で経営者仲間とつながる場があります
モーニングセミナーの日程を見る「まずいな」と感じながらも、去れなかった場所
1986年生まれ、今年40歳を迎える中島彰文氏は、幼少期を徳島・高松で過ごし、東京大学法学部を卒業後に商工組合中央金庫へ入庫しました。最初の配属は仙台支店。2011年の東日本大震災をその地で経験し、津波で工場を失った事業者の再建を支える制度融資の審査に携わりました。命懸けで商売を立て直そうとする中小企業の経営者たちの姿が、今も心に残っているといいます。
その後、池袋支店への異動で目にしたのは、組織の内側に漂う不穏な空気でした。中島氏は詳しい経緯を語ることなく「ずるをしてまで業績を上げて、何になるのか」と静かに振り返りました。その問いをもとに2015年に退社を決意。組織の論理より自分の感覚を信じた選択でした。
その後はアビームコンサルティング株式会社でシステム開発支援に携わり、2018年には株式会社ウィザーズプラスで中小企業向けコスト削減コンサルに従事。転職のたびに「自分はどこで何をすべきか」を問い続けた20代・30代でした。誰かに言われたわけでもなく、自分の感覚に正直に動き続けたこと──それが中島氏のキャリアを貫く軸だったのかもしれません。

倫理法人会で気づいた、「小さな当たり前」の力
2019年6月、前職の同僚に誘われて湯島倫理法人会に入会。最初のモーニングセミナーで聴いた講話に「えらいスケールの大きな人がいるものだ」と圧倒されたことが、通い続けるきっかけになりました。入会後は幹事(2020年9月〜)、監査(2023年9月〜)とお役を重ね、現在は副事務長として会の運営を支えています。
入会後に変わったのは、派手なことではありませんでした。靴を揃える、洗濯物を溜め込まない、夜ダラダラ仕事をせず潔く切り上げる。そういった些細な積み重ねを意識するようになったといいます。「劇的に何かが変わるかというとそうでもないけれど、ちゃんと自分をやっているぞという自己肯定感は確かに高まった」と中島氏は語ります。
印象深いのは、2021年に起きた出来事です。20年以上足が遠のいていた九州の祖母が亡くなり、父から葬儀への参加を打診されました。当時住んでいた横須賀から佐賀は遠く、「仕事もあるし」と断りたくなる気持ちもあったといいます。けれどモーニングセミナーで繰り返し聞いてきた「先祖・家族を大切に」という言葉が背中を押しました。倫理に入会していなければ断っていただろう、と今は思っています。小さな一歩が、大切な別れの場に立ち会う機会を作ったのです。
肺炎の一週間が、心の棚卸しになった
2021年にアミフィアブル株式会社にジョインした中島彰文氏。IPOを目指す会社の中でコンサルタント業務と管理部門を兼務しながら、ある時期、自社プロダクトへの疑念と将来への迷いを抱えていました。「どうせ辞めるし」という気持ちを胸に仕事をしていたある日、退職の意向を社長に伝えます。しかし「上場するまで待ってほしい」と引き留められ、申し入れを取り下げることになりました。
その翌週末、高熱で倒れました。診断は肺炎。入社以来ほぼ休んだことがなかった中島氏にとって、それは生まれて初めてに近い「強制停止」でした。
一週間、寝込みながら倫理の教えを読み返すなかで、第7条「肉体は精神の象徴、病気は生活の赤信号」の言葉が刺さりました。心の不自然さが体に赤信号として現れてくる──。「どうせ辞めるしな」と思いながら働き続けることの、何と不自然なことか。そう気づいたとき、腹の底から「どうせやるなら、ちゃんとやろう」という気持ちが湧いてきました。
復帰後、新年度から立ち上がった企画部門の責任者を任されました。方針転換に後ろ向きなメンバーがいても、以前なら同調していたところを、今は自然と「それでも頑張ろう」という言葉が口から出てくる自分に気づくといいます。変わったのは状況ではなく、心の向きでした。

まとめ──共に学び、実践する一歩を
「運命は自らまねき、境遇は自ら造る」──今回のテーマは、中島彰文氏自身の歩みそのものを表した言葉でした。波乱万丈とは感じずに歩いてきた背景には、その都度、自分の感覚に正直でいようとした姿勢があります。病床での気づき、倫理の学びの積み重ね、そして仕事への覚悟の更新。どれも、毎週のモーニングセミナーに通い続けたことと無縁ではないでしょう。
アミフィアブル株式会社の執行役員として多忙な日々を送りながら、湯島倫理法人会の副事務長として会の運営も担う中島氏。「毎週来ることが、考え方を変えたりいい方向にキープしたりするのに役立っている」というその言葉を、私たちも胸に刻みたいものです。
自分の心に正直であること。その当たり前が、意外と難しい。だからこそ、こうして週に一度、朝の時間を仲間と共に過ごす場が必要なのかもしれません。
湯島倫理法人会のモーニングセミナーは、毎週月曜日の朝7時より全国家電会館にて開催しています。経営者・ビジネスパーソンを問わず、どなたでもお気軽にご参加ください。皆さまのお越しをお待ちしております。
講師プロフィール
アミフィアブル株式会社 執行役員
湯島倫理法人会 副事務長
中島 彰文(なかしま あきふみ)
2009年、東京大学法学部卒業後に商工組合中央金庫へ入庫。仙台支店にて東日本大震災の復興融資に携わる。2015年よりアビームコンサルティング株式会社にてシステム開発支援に従事。2018年に株式会社ウィザーズプラスへ転じ、中小企業向けコスト削減コンサルを担当後、独立。フリーランス期間を経て2021年にアミフィアブル株式会社へジョイン。現在は執行役員として複数のクライアント向けプロジェクトを統括するかたわら、管理部門・経営企画も兼務。中小企業診断士の資格を持つ。2019年6月に湯島倫理法人会へ入会し、幹事・監査を経て2025年9月より副事務長を務める。
「どうせやるなら、ちゃんとやろう」
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