日々の売上や人材の問題、資金繰りに追われる中で、事業を始めた頃の熱量がふと遠く感じられる瞬間はないでしょうか。私たち編集部も、経営者の方々のお話をうかがうたびに、初心を保ち続けることの難しさを感じています。
結論として、経営者が初心に帰るためには、次の5つの方法が助けになるようです。①創業時のメモや手紙を読み返す、②応援してくれた人の顔と名前を書き出す、③朝の静かな30分を「問い直しの時間」にする、④経営者仲間と「なぜ始めたか」を語り合う、⑤経営理念を白紙から書き直してみる、という5つです。
本記事では、この5つの実践と、初心を「習慣」に落とすコツ、そして陥りやすい落とし穴を、湯島倫理法人会での学び合いから得た体験と一緒にご紹介します。少しでもお役に立てれば嬉しく思います。
なぜ経営者は「初心」を見失いやすいのか
経営者が初心を見失う根本原因は、日々の意思決定量が創業時の志を上書きしていく構造にあります。中小企業経営者は年間で3,000〜4,000件の判断を担うと言われ、判断が積み重なるほど「なぜ始めたか」より「今どう捌くか」に思考が寄っていきます。
構造を知ることで、初心が薄れるのはご自身の意志の弱さではなく、経営という営みそのものが持つ性質だとわかります。まずは自分を責めずに、この現状から一緒に見つめ直してみましょう。
日々の意思決定量が「原点」を上書きしていく
経営者の一日は判断の連続です。仕入先の変更、採用面接、価格改定、クレーム対応、金融機関との会話。判断は一つひとつ独立しているようで、思考の帯域を確実に消費します。
帯域が消費されるほど、優先度の高いのは「今日の売上」となり、「なぜこの事業を始めたか」の問いは後回しになります。これは怠慢ではなく、脳の合理的な省エネ反応です。
湯島でお会いしたある製造業の社長は、「気づいたら創業10年で、創業ノートを一度も開いていなかった」と苦笑されていました。私たち編集部も、日々の業務に流されて自社の理念文書を半年開かないことがあり、決して他人事ではないと感じています。
対策の第一歩は、初心を「思い出す時間」を意図的に予定表に組み込むことです。ご自身のリズムで、月に一度でも構いません。
業績数字と初心のあいだにある距離
業績が悪化すると数字対策に頭が向き、業績が好転すると「もっと」の欲求に思考が向きます。どちらの状態も初心とは違う地点にあり、業績数字は初心の代替物にはなりません。
例えば創業時に「地元のお年寄りの暮らしを支えたい」と始めた事業でも、10年経つと「粗利率30%以上の高単価商品を売る」ことが会話の中心になっていた、という声を耳にします。数字は嘘をつきませんが、志のありかを教えてもくれません。
数字と志の距離を測るシンプルな問いがあります。「今日の売上10万円は、創業時にお会いしたあの方に、胸を張って報告できる10万円ですか」というものです。この問いを月に一度自分に投げるだけで、距離感が見えてくると感じています。
「うまくいっているとき」ほど初心が遠くなる理由
初心を失うタイミングは業績不振のときだけとは限りません。むしろ好調期こそ「今のやり方が正解」という確信が固まり、初心の問い直しをしなくなる傾向があります。
好調は往々にして外部環境の追い風によるものです。円安、業界特需、競合の撤退。追い風が止んだ瞬間、初心という羅針盤を持たない船は方向を見失います。
湯島倫理法人会で以前ゲスト参加された飲食業の経営者の方が、「業績が最高潮のときに、なぜか虚しさを感じて初心を問い直した」と話しておられました。虚しさは、志と実務の乖離を教えてくれる大切なサインだと感じています。
経営者が初心に帰るための5つの方法
経営者が初心に帰るための実践的な方法は、大きく5つあります。①創業時の書き物を読み返す、②応援者の顔と名前を書き出す、③朝の静かな時間を確保する、④仲間と語り合う、⑤理念を書き直す、の5つです。どれも数十分から始められる、ささやかな取り組みばかりです。
① 創業時のメモ・企画書・手紙を読み返す
もっとも取り組みやすいのが、創業当時の書き物を読み返す方法です。創業時に書いた事業計画書、開業届、金融機関への融資申込書、家族や友人に送った創業報告のメール。どれも当時のご自身の声が残っている貴重な資料です。
私たち編集部も過去のジャーナリングを見返すことがありますが、10年前の自分が抱いていた素朴な問いに、今の自分が答えられていないことに気づかされます。
具体的な手順は次の通りです。まず土曜日の朝など落ち着いた時間を1時間確保します。次に、創業前後に書いた文書を物理・デジタル問わず集めます。読みながら「今もこの気持ちを持っているか」を余白に書き込んでいきます。書き込んだ余白が、今週のご自身への手紙になります。
書き物が残っていない方は、当時お世話になった方に「創業のとき、私はどんなことを語っていましたか」と聞いてみるのも一つの方法です。他者の記憶に残る「あなたの初心」に、思わぬ発見があるかもしれません。
② 応援してくれた人の顔と名前を書き出す
初心は「なぜ始めたか」だけでなく、「誰のために始めたか」の中にも宿ります。応援してくれた人、最初のお客様、無理を聞いてくれた仕入先、辞めずについてきてくれた社員。名前を書き出すだけで、初心が急に立体的になるという声を、湯島でよく耳にします。
紙とペンを用意し、思いつく限り実名で書きます。名前の横に、その方から受けた具体的な言葉や行動を一言添えます。「Aさん:一番最初に契約書を交わしてくれた」「Bさん:資金繰りが苦しかった時に3ヶ月支払いを待ってくれた」といった具合です。
この作業を終えると、多くの経営者の方が「明日、あの方に電話しよう」と自然に行動が動き出します。感謝は思うだけでは動きになりませんが、名前を書き出す行為が感謝を行動に変える橋渡しをしてくれると感じています。
③ 朝の静かな30分を「問い直しの時間」にする
日中は電話・メール・来客で思考が細切れになりがちです。初心に触れるには、外部からの割込みが入らない朝の静かな30分がもっとも向いていると感じています。
具体的には、通常の起床時刻より30分早く起きます。コーヒーやお茶を淹れ、ノートを開き、「今の事業を続けて、10年後に本当にたどり着きたい場所はどこか」を書き出します。うまく書けない日は、天気や体調を書くだけでも構いません。継続することに価値があります。
朝の時間の使い方については、ハーバード・ビジネス・スクールのフランチェスカ・ジーノ教授らの研究で「朝型の意思決定者は、複雑な倫理判断で誤りが少ない」と報告されています(参照:Harvard Business Review: The Morning Morality Effect)。
湯島倫理法人会でも、毎週月曜日の朝7時から経営者が集うモーニングセミナーを開催しており、朝の時間を大切にされる経営者の方々が集まっておられます(モーニングセミナーの詳細)。私たち編集部も参加するたびに、朝の時間の質が一日の判断を左右することを実感します。
④ 経営者仲間と「なぜ始めたか」を語り合う
初心は一人で問い直すだけでなく、信頼できる経営者仲間と語り合うことで、より鮮明に浮かび上がってきます。他者の初心を聞くと、自分の初心も引き出されるという現象があります。
語り合いの場は、居酒屋の雑談より、少し改まった場が向いています。カフェで1対1、あるいは3〜4名の少人数で90分程度。テーマを「なぜこの事業を始めたか」と決めて、順番に語り、聞き手は評価をせずに耳を傾けます。
組織活性化。TVで栗原誠一郎氏が「中小企業のための、初心に帰る【重要会議】を開催すべし!」というテーマで、社内で年に一度「創業の想い」を語り直す会議の効用を紹介しています(組織活性化。TV: 中小企業のための、初心に帰る【重要会議】を開催すべし!)。社外の仲間との語り合いも、同じ効果を発揮します。
私たち編集部の一人も、以前同業種の先輩経営者と初心を語り合った際、「あなたは3年前と同じ言葉で創業を語っている、それは変わらない核があるということ」と言われ、涙が出そうになった経験があります。
⑤ 経営理念を白紙から書き直してみる
最後は少し勇気の要る方法ですが、今掲げている経営理念を一度隠し、白紙から書き直してみるという実践です。書き直した後で元の理念と比較すると、初心が今どこにあるかがはっきりします。
書き直しの手順は次の通りです。A4の白紙を1枚用意し、既存の理念は一切見ないようにします。「私はなぜこの会社をやっているのか」「10年後、どんな会社にしていたいか」「お客様に何と言われたいか」の3問を、それぞれ100字以内で書きます。書き終わったら、元の理念と並べて眺めます。
新旧の理念に大きな差があれば、時代とともにご自身が進化した証か、あるいは初心から離れた警告かのどちらかです。差がなければ、初心を保てている確かな証拠です。どちらの結果でも、書き直しは意味を持ちます。
初心確認を「習慣」にする経営者の工夫
初心確認は単発では効果が薄く、生活のリズムに組み込むことで初めて力を発揮します。湯島でお会いする経営者の方々は、日次・月次・年次の3つの時間軸で初心を確認する仕組みを持っておられます。
| 時間軸 | 実践例 | 所要時間 |
|---|---|---|
| 日次 | 創業ノートの再読/朝の1問ジャーナリング | 5〜10分 |
| 月次 | 月初朝礼で創業年月を全員で唱和/月末に理念振り返り | 15〜30分 |
| 年次 | 創業記念日に自分宛の手紙/年始に応援者へ感謝の便り | 1〜2時間 |
毎朝5分の「創業ノート」再読
日次習慣として取り入れやすいのが、創業ノートの再読です。創業前後に自分が書いた事業計画書やメモを、毎朝5分だけめくるという運用です。全ページを読む必要はなく、ランダムに開いたページを1〜2ページ眺めるだけで十分に効きます。
私たち編集部の一人は、iPhoneの写真フォルダに創業当時のメモを撮影して入れ、朝一番に開く習慣にしています。手書きの字を眺めるだけで、当時の温度が指先に戻ってくる感覚があります。
続かない日があってもご自身を責めないでください。3日坊主で終わっても、また4日目に再開すればよいだけです。継続の質より、戻ってくる回数のほうが結果的に効いてくると感じています。
月初の朝礼で創業年月を全員で口にする
月次の習慣として、月初の朝礼で「弊社は○年○月に創業しました。今月で創業○年○ヶ月目です」と全員で唱和する運用を取り入れている企業もあります。数字を毎月更新することで、社員全員が創業からの歩みを日常語として持てるようになります。
組織活性化。TVの動画『10年以上、事業を拡大している会社の「仕組み」とは?』でも、朝礼で理念や創業の想いを唱和する仕組みが、10年成長企業の共通点として紹介されています(組織活性化。TV: 10年以上、事業を拡大している会社の「仕組み」とは?)。
湯島倫理法人会でも会員企業様の朝礼の実例をよく耳にしますが、朝の挨拶ひとつでも明朗(ほがらか)の実践となり、社内の空気を静かに変えていくと感じています。
誕生日・創業記念日に手書きの手紙を自分に書く
年次の習慣として、ご自身の誕生日や創業記念日に、1年後の自分宛に手書きの手紙を書く実践があります。今の悩み、今の希望、来年こう在りたいという願いを、便箋2〜3枚に書きます。
書いた手紙は封筒に入れて封をし、翌年の同じ日まで開けません。1年後に開封したときの発見は、他のどの内省ワークよりも豊かなものになります。私たち編集部でも試している一人がおりますが、「1年前の自分がこんなに幼かったのか」と驚くことが年々の楽しみになっているそうです。
手書きが億劫な方は、スマートフォンのメモアプリで1年後の日付にリマインダーを設定するだけでも代用できます。大切なのは形式ではなく、1年後のご自身に会う約束を今日交わすことです。
初心に帰るときに陥りやすい3つの落とし穴
初心に帰る実践は前向きな行為ですが、やり方によっては現状を否定したり、行動が変わらずに終わったりすることもあります。陥りやすい落とし穴は主に3つあり、それぞれ「昔はよかった症候群」「思い出すだけ症候群」「一人抱え込み症候群」と呼んでいます。
「昔はよかった」で今の社員を否定してしまう
初心に帰ろうとするあまり、「創業時の少人数の頃はみんな熱かった」「今の社員は魂が入っていない」と、現状を過去との比較で切り捨ててしまうケースがあります。この語り方は今の社員の努力を否定する形になり、社内の空気を冷え込ませます。
過去と現在は環境も規模も違うため、単純比較には意味がありません。創業時の熱量を「今の社員にどう再現するか」という問いに翻訳し直すことが、健全な初心帰還につながります。
湯島倫理法人会で以前ある建設業の経営者の方が、「初心に帰ろうとして社員に説教してしまい、逆に距離ができた」と率直に共有してくださいました。等身大の失敗談は、私たちにも多くの気づきを与えてくださいます。
初心を「思い出すだけ」で行動が変わらない
もう一つの落とし穴は、初心を思い出して満足してしまい、明日以降の行動が何も変わらないパターンです。感傷は行動を伴わなければ数日で消えます。
対策は、初心を思い出したその場で「今週の1アクション」を紙に書くことです。「創業時のお客様Aさんに感謝の手紙を書く」「創業商品を1つ社内で試食する」など、月曜から金曜のうちに実行できる小さな行動に翻訳します。
組織活性化。TVで栗原氏が「知と情のバランス」の重要性を語っていますが(組織活性化。TV: 成功している経営者は「知」と「情」の管理を行っている)、情に偏りすぎず、行動という「知」に翻訳することで初心が根を張ります。
一人で抱え込み、家庭・健康にしわ寄せがいく
初心の問い直しは深い作業になるほど、夜遅くまで一人で悶々と考える時間が増えます。家族との夕食を犠牲にしたり、睡眠時間を削ったりする形での内省は、長期的にはご自身と会社を弱らせます。
家庭と健康を守りながら初心に触れるには、家族に少しだけ話してみる、経営者仲間と朝時間を共有する、といった「開いた内省」の形が有効です。倫理法人会のスローガン「企業に倫理を、職場に心を、家庭に愛を」にも、家庭を軸に据える発想が根付いています。
私たち編集部も過去に、初心を問い直したくて休日を一人で使いすぎた結果、家族の顔が険しくなった苦い経験があります。閉じた内省は行き止まりになりやすいと痛感しました。
初心に帰る場としての「朝の学び合い」
一人で初心に帰るのが難しい日には、同じ志を持つ経営者と朝の時間を共有するのも選択肢の一つです。湯島倫理法人会のモーニングセミナーは、私たち編集部にとっても週に一度、初心を思い出させてもらえる大切な場になっています。
毎週月曜の朝、経営者同士で「なぜ始めたか」を分かち合う
湯島倫理法人会では、毎週月曜日の朝7時から1時間のモーニングセミナーを開催しています。毎回異なる経営者や講師の方が「体験談」を語り、聞き手の経営者が自分の事業と重ねて内省する時間となっています。
会歌を全員で歌い、会長挨拶、会員スピーチ、講話という流れの中で、他の経営者の初心に触れることは自分の初心を照らし直す鏡になります。倫理法人会の三実践である「明朗・愛和・喜働(よろこんではたらく)」も、講話の中で講師個人の体験として自然に語られます。
朝7時から始まる場に集う経営者の方々は、皆さん一様に穏やかで、初心を大切にされる姿勢が印象的です。私たち編集部も参加のたびに、自分の緩みや驕りに気づかせていただいています。
ゲスト参加は無料・朝食会で率直に対話できる
湯島倫理法人会のモーニングセミナーは、ゲスト参加は無料です。会員でなくても、初めての方でも、経営者・フリーランス・士業の方など、どなたでもお気軽にご参加いただけます。
セミナー終了後の朝食会(〜8:40)では、参加者同士でざっくばらんな対話ができます。朝食を共にする中で、初心の話や経営の悩みが自然に交わされる時間です。参加費は朝食代の実費のみで、朝食会も強制ではありません。
会場は全国家電会館1階(東京都文京区湯島3-6-1)です。東京メトロ千代田線「湯島駅」から徒歩2分、JR「御徒町駅」から徒歩8分の場所にあります。朝の学びのあと、そのままオフィスへ向かえる立地です(お問い合わせはお問い合わせフォームから承っております)。
湯島倫理法人会でご一緒に学ぶという選択肢
朝早くの参加が難しい方には、モーニングセミナー後の「湯島つながりラボ」もあります。毎週月曜9:30〜11:00に、U-cafe 上野御徒町(東京都台東区上野1-2-6 長谷川ビル2F)でカジュアルな交流会を開催しています(詳細は湯島つながりラボ公式ページ)。
つながりラボは事前予約不要、ドリンク代のみでご参加いただけます。お仕事PRタイム・ワークショップ・名刺交換など、経営者・フリーランス・士業の方が気軽に集う場です。「朝7時は難しいけれど、湯島の学びに触れてみたい」という方の入口としてご案内しています。
初心に帰る旅は、一人で歩むより仲間と歩むほうが遠くまで行けると私たちは感じています。皆様のゲスト参加を心よりお待ちしております。ご一緒に歩んでいけたら嬉しく思います。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 「初心に帰る」と「昔に戻る」は同じですか?
同じではないと私たち編集部は考えています。初心に帰るとは、事業を始めた頃の志や動機を、今の経営判断に活かす行為です。過去のやり方をそのまま復活させることではありません。今の社員や環境を否定せず、原点を今日の意思決定にどう繋げるかを問い直す姿勢が大切だと感じています。
Q2. どのくらいの頻度で初心を確認するとよいですか?
一律の正解はありませんが、湯島でお会いする経営者の方々の多くは、毎朝5分程度の短い確認と、月初・創業記念日など節目でのじっくり振り返りを組み合わせておられます。まずは無理のない頻度から始めてみてはいかがでしょうか。継続の質より、戻ってくる回数のほうが結果的に効いてくると感じています。
Q3. 社員と一緒に初心を共有する方法はありますか?
創業ストーリーを朝礼や社内報で経営者ご自身が語る、創業当時の写真や社史を社内に掲示する、といった方法を実践されている企業があります。ただし押し付けにならないよう、社員一人ひとりが「自分にとっての初心」を語れる場を並行して設けると、より温かい対話になるように感じています。
Q4. 経営者仲間がいないのですが、どこで見つけられますか?
業界団体、地域の経営者コミュニティ、倫理法人会などの朝活団体が選択肢となります。湯島倫理法人会でも毎週月曜早朝のモーニングセミナーを開催しており、ゲスト参加は無料です。まずは一度お立ち寄りいただければ、私たち編集部も一緒に学ばせていただければ嬉しく思います。
Q5. 初心を思い出しても行動が変わらないときはどうすればよいですか?
思い出した初心を「今週の1アクション」に翻訳することをおすすめします。たとえば「創業時のお客様に感謝の手紙を1通書く」「創業当時の商品を1つ再点検する」など、小さくても具体的な行動に落とすことで、初心が日々の経営に息づいていきます。感傷は数日で消えますが、行動は残ります。
Q6. 初心に帰る時間が取れないほど忙しいのですが、どうすれば?
まずは1日5分の「創業ノート再読」から始めてみてはいかがでしょうか。ノートを開き、ランダムに1ページ眺めるだけで十分です。忙しい経営者ほど初心が薄れやすい構造にあるため、5分の投資が半年後の判断の質を大きく変えると感じています。
まとめ:初心は思い出すものではなく、通い直すもの
経営者が初心に帰る方法は、5つの実践から始めることができます。①創業時の書き物を読み返す、②応援者の顔と名前を書き出す、③朝の静かな30分を確保する、④経営者仲間と語り合う、⑤経営理念を白紙から書き直す、の5つです。
日次・月次・年次の3つの時間軸に習慣として組み込むことで、初心は「思い出すもの」から「通い直すもの」に変わっていきます。落とし穴としては「昔はよかった症候群」「思い出すだけ症候群」「一人抱え込み症候群」の3つがあり、いずれも仲間との対話と小さな行動で回避できると感じています。
湯島倫理法人会では、毎週月曜朝7時のモーニングセミナー、そして9:30からの湯島つながりラボを通じて、経営者が初心に触れる場をご用意しています。私たち編集部も日々学ばせていただいている仲間の一人として、皆様のゲスト参加を心よりお待ちしております。ご一緒に歩んでいけたら嬉しく思います。
倫理経営を朝から学ぶ、湯島の経営者コミュニティへ
湯島倫理法人会は文京区湯島3-6-1 全国家電会館1階で、毎週月曜日 朝7:00からモーニングセミナーを開催しています。初めての方もゲスト参加(無料)でお越しいただけます。朝が難しい方は9:30から始まる「湯島つながりラボ」、平日の夜は Zoom で開く「ゆしラボオンライン」もあります。
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