今回のモーニングセミナーでは、べリーベスト法律事務所で企業法務に携わり、湯島倫理法人会副会長を務める杉山靖氏が、息子さんの不登校という苦難を通じて「これがよい」という境地に至るまでの実践をお話しくださいました。子どもを変えようとするのではなく、まず自分が変わる──頭では分かっていても、なかなか実践できないこの教えを、杉山氏はどのように体得されたのでしょうか。

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プロフィール

静岡県三島市に生まれ、幼少期を大阪で過ごされた杉山氏。現在は全国に事務所を展開する大手法律事務所で弁護士のサポート業務に従事されています。離婚を経験された後、大学時代の先輩である今井良明東京都倫理法人会事務長の紹介で倫理法人会と出会い、約9年間学びを深めてこられました。最近ではコーチ業を始められ、人の心に寄り添う実践を続けておられます。

倫理との出会い──「心の勉強」への誘い

離婚を経験し、精神的に落ち込んでいた時期。大学の先輩から「心の勉強ができる会がある」と声をかけられたことが、杉山氏と倫理法人会の出会いでした。

最初は「倫理法人会」という名前に少し警戒心を抱かれたそうです。しかし、実際にモーニングセミナーに参加してみると、歌や輪読に違和感を覚えながらも、しおりの内容には深く惹かれるものがあったといいます。哲学的な教えに興味を持たれていた杉山氏は、すぐに入会を決意されました。

その後、ほぼ毎週欠かさずモーニングセミナーに参加される日々が続きます。倫理の教えを学び、実践しようと努力されていた杉山氏でしたが、当時はまだ「苦難なんてくんな」という姿勢だったと振り返られます。人生の大きな転機は、数年後に突然訪れることになりました。

息子の不登校──「何で行かないんだ」という苦しみ

杉山氏の息子さんは小学校入学後、元々学校への行き渋りがありました。そこにコロナ禍が重なり、学校が休校になったことで、再開後には完全に登校できなくなってしまったそうです。

「何で学校に行かないんだ」──当時の杉山氏は、息子さんが「行かない」のか「行けない」のか、その違いを理解できていなかったといいます。ご自身が学級委員を務めたり、演劇の主役を経験したりと、学校に対して良いイメージしか持っていなかったため、息子さんの気持ちを本当の意味で受け止めることができなかったのです。

時には泣き叫ぶ息子さんを無理やり車に乗せて学校に連れて行くこともあったそうです。学校に着いてしまえば普通に過ごせていると先生から聞き、「連れて行けば大丈夫」と考えてしまっていたと、杉山氏は当時を振り返られました。

倫理の教えには「子供が手に負えぬ、悪くて困るという時、その原因はことごとく両親にある」とあります。この言葉を読むたびに自分を責めながらも、ついつい「これは元妻の方の問題だろう」と人のせいにしようとする自分がいたといいます。まさに苦難から目を背け、逃げようとしていた時期でした。

「死にたい」という言葉が突きつけた現実

家庭内の雰囲気はどんよりとし、杉山氏は息子さんのゲームやYouTube視聴を心配の名のもとに制限しようとしていました。「目が悪くなる」「脳に影響がある」──そんな理由をつけて、無理にやめさせようとしていたそうです。

しかし、息子さんとの関係は決して悪くないと信じていた杉山氏に、ある日、最も聞きたくない言葉が突きつけられます。

「死にたい」

頭を殴られたような衝撃だったと、杉山氏は語られました。こんな言葉を言わせてしまった──子どものためと思ってやってきたことが、実は息子さんを追い詰めていたという事実に、初めて本当の意味で向き合うことになったのです。

蘇った記憶──「宝物」という言葉

苦しみの中で、杉山氏の中に大切な記憶が蘇りました。

離婚後、息子さんが杉山氏のもとで暮らすことになった時のこと。「お父さんの方でよかったの?」と尋ねた杉山氏に、息子さんはこう答えたそうです。

「お父さんは僕のことを宝物と言ってくれたから」

この言葉を思い出した時、杉山氏は改めて気づかされたといいます。学校に行く・行かないという表面的な問題ではなく、息子さんの存在そのものがかけがえのない宝物であるということ。本質を見失っていた自分に、ようやく気づくことができたのです。

この気づきをきっかけに、杉山氏の行動は180度変わりました。

「朗らか」の実践──自分が変わる決意

倫理の教えには「人を改めさせよう、変えようとする前に、まず自ら改めて自分が変われば良い」とあります。頭では理解していたこの教えを、杉山氏はようやく実践に移す決意をされました。

まず、息子さんを無理に学校に通わせることを諦めました。代わりに、学校のソーシャルワーカーや療育センター、不登校経験者のカウンセラーなど、様々な専門家に相談し、助けを求めることにしたのです。共通して言われたのは「干渉しすぎない」「無理強いをしない」「見守ることが大事」というアドバイスでした。

そして何より、杉山氏が意識的に始めたのが「朗らか」の実践です。

倫理では「明朗の心、一日も一分も曇らしてはならぬのは、人の心である」と教えられています。しかし、どうすれば朗らかでいられるのか──杉山氏は七つの原理の中に記された「明朗の秘訣」を実践することにしました。朗らかな声や言葉を出す、笑いやユーモアに触れる、胸を張る、上を向く。これらを日常の中で意識されたそうです。

特に、ダジャレを実践の一つとして取り入れられました。怒りの感情が湧いた時、ダジャレを思いつくことで視点が変わり、笑いに変わる。連絡事項を伝える際にも、「来週も来たくなるような連絡事項を」と言われた時、最初は不可能だと思いながらも、ダジャレを交えることで場を和ませる工夫をされるようになったといいます。

「朗らか」と「今ここ」の繋がり

杉山氏は実践を続ける中で、「朗らか」ということの本質に気づかれました。

物は時間と空間に制約され、常に「今ここ」にあります。しかし、心は自由であるがゆえに、過去や未来に飛んでいってしまう。過去を思えば後悔し、未来を考えれば不安になる。

朗らかでいるということは、心を意識的に「今ここ」に置いておくことではないか──この理解が腑に落ちた時、杉山氏の実践はさらに深まっていったといいます。目の前のことを朗らかに受け止める。それが「これがよい」という境地への第一歩だったのです。

息子の変化──自ら踏み出した一歩

杉山氏が自分自身を変える実践を続ける中で、息子さんにも変化が訪れました。

中学進学のタイミングで、プログラミングやゲームに興味があった息子さんは、N中等部という学校に興味を持たれました。試験を受けて合格し、最初は週に1回でしたが、徐々に通えるようになっていったそうです。

そして今年10月、息子さんは自ら「週5日通いたい」と申し出ました。さらに驚いたことに、11月に開催されたキャンパスフェスティバルでは、自ら実行委員に立候補し、総合司会を堂々と務められたといいます。

杉山氏がその様子を見に行かれ、息子さんは間違いがあっても堂々としており、何より楽しんでいる姿がそこにあったそうです。この変化に、杉山氏は心から喜びを感じられました。

「これがよい」という境地へ

杉山氏は講話の最後に、こう振り返られました。

実践を積み重ねていくことで、違う世界が現れてくる。息子さんを通じて、一人ひとりが違うからこそ尊いということを再認識できた。ないものではなく、あるものに目を向ける──「これがよい」という心境が、今の自分の原動力になっているということでした。

倫理は「理屈抜きで実践しなさい」と教えます。杉山氏はご自身が理屈を考えてしまったために時間がかかったかもしれないと謙虚に語られましたが、そのプロセスがあったからこそ、コーチングやコミュニケーションの技術も学ぶことができ、今後に活きていくと前向きに捉えておられます。

共に実践していく仲間の存在

杉山氏の実践を通して、私たちは大切なことを学ばせていただきました。

苦難は私たちに何かを気づかせるために訪れるのかもしれません。息子さんの不登校という出来事は、杉山氏にとって「相手を変えようとするのではなく、まず自分が変わる」という倫理の教えを本当の意味で理解する機会となりました。

そして、その実践を支えたのは、湯島倫理法人会の仲間たちの存在でした。杉山氏は「学びと実践ができるのは決して一人ではなく、ここにいる仲間がいるから」と感謝を込めて語られました。

私たちも日々の生活の中で、つい相手を変えようとしてしまうことがあるのではないでしょうか。子どもに対して、部下に対して、家族に対して。しかし、本当に変わるべきは自分自身なのだと、杉山氏の体験は教えてくれます。

「朗らか」でいることで心を「今ここ」に置く。目の前の人や出来事を「これがよい」と受け止める。その実践の積み重ねが、やがて想像もしなかった世界を見せてくれるのかもしれません。

湯島倫理法人会では、毎週このようなモーニングセミナーを開催しております。経営者の方だけでなく、人生をより良く生きたいと願うすべての方に開かれた学びの場です。ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。共に学び、共に実践していく仲間が、あなたをお待ちしています。

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