神奈川県倫理法人会で活躍される日本画家・内山徹氏が、東日本大震災とコロナ禍という二度の危機を乗り越えた体験を語ってくださいました。朝陽の撮影を1000日続けることで得た気づき、そして「できることを全てやる」という姿勢が人生を大きく変えていったということです。あなたは困難な時、何を支えに前進されますか?
プロフィール
神奈川県倫理法人会第6地区長・法人レクチャラーであり、日本画家として活動される内山徹氏。東京藝術大学で日本画を学び、横浜ベイシェラトンホテル&タワーズに3m×9mの大作を制作されるなど、第一線で活躍されてきました。倫理法人会との出会いが、アーティストとしての視点を大きく広げるきっかけになったと振り返られています。

朝起きが人生を変えた──1000日間の朝陽撮影
2011年の東日本大震災後、海の絵が描けなくなるという苦しい時期を経験された内山氏。しかし、ある朝出会った美しい朝陽をきっかけに、写真撮影に没頭するようになったそうです。
毎朝海辺に通い続けるうち、自然の変化の豊かさに改めて気づかされたといいます。「10年間海の絵を描いていたのに、本当に見ていたのだろうか」という問いが生まれました。観念の中だけで創作していた自分に気づき、実際に目で見て感じることの大切さを学ばれたということです。
そんな中、倫理法人会の会員さんに「朝早く起きているなら」と誘われ、入会されました。実は「絵が売れるかも」という下心があったと、笑いながら正直に明かされる場面も。しかし、朝起きの習慣を続けることで、人生観が大きく変化していったそうです。
ある時「1000日撮り続けよう」と決意されました。この継続が、ポジティブな思考や直感力を鍛えることにつながったと教えてくださいました。朝起きを続けることで、夜型の時とは全く違う思考パターンが身についていったのです。
「一歩踏み出す勇気」──会長職を引き受けた決断
倫理法人会で会長職を打診された時、内山氏は戸惑われました。画家である自分が、社長の集まりで会長を務めることへの不安があったといいます。
しかし、その時参加していた基礎講座のテーマが「一歩踏み出す勇気」でした。この偶然に背中を押され、覚悟を決めて引き受けることを決断されたということです。
会長時代は正直、思うようにいかないことばかりだったと振り返られます。アーティストとして自由に生きてきた内山氏にとって、組織を動かすことは未知の領域でした。役員会の運営などもなかなか上手くいかず、専任幹事ともうまくいかない時期が続いたそうです。
後になって気づいたのは、栞第4条「人は鏡、万象はわが師」の教えでした。「人を改めさせようとする前に、自分が変われば良い」──何度も読んでいたはずのこの言葉に、2年半も気づかなかったと苦笑されます。人を責めていた自分に客観的に気づくことの難しさを、身をもって体験されたのです。
コロナ禍での挑戦──「打つ手は無限」の実践
2020年、コロナ禍で絵画教室が2ヶ月半完全ストップし、収入がゼロになりました。再開後も生徒の25%が戻らず、3年間経済的に厳しい状況が続いたそうです。
しかし、この時の内山氏の対応は、東日本大震災の時とは全く違っていました。精神的に崩れることなく、1ヶ月で「よし頑張ろう」と立ち直られたのです。
「打つ手は無限」という言葉を胸に、思いつくことを片っ端から実践されました。オンラインデッサン教室を始め、カナダからも生徒が参加するように。年賀状の整理を通じて、これまでお世話になった方々への感謝を再確認されました。
経済的には苦しくても「朗らかに明るく」を心がけたといいます。「今大変なんですよ」と笑顔で言っていると、周りから「大丈夫だよ」と励まされ、本当に大丈夫な気がしてきたというエピソードが印象的でした。
2024年、還暦を迎えた内山氏は「海外進出します」と宣言されました。すると、ドバイやロンドンのギャラリーの話が舞い込み、道が開けていったそうです。稲盛和夫氏の「美しい心を持ち、夢を抱き、懸命に誰にも負けない努力を重ねる人に、神はあたかも行く先を照らす松明を与えるかのように『知恵の蔵』から一筋の光を与える」という言葉にも出会われました。
倫理で培われた「心の強さ」
内山氏は、東日本大震災とコロナ禍での自分の反応の違いに気づかれました。震災の時は長く悶々とした時間を過ごしたのに対し、コロナ禍では精神的立ち直りが圧倒的に早かった。この違いは、10年間倫理法人会で学び、心が鍛えられた結果ではないかと分析されています。
倫理法人会で得たものとして、「素直に受ける姿勢」「人を信頼する力」「精神的立ち直りの早さ」を挙げられました。特に、何かを依頼された時に瞬間的に「はい」と答えることの大切さを強調されます。スロベニア行きを依頼された時、どこの国か分からなくても即座に引き受けたことで、貴重な機会を得られたというエピソードを紹介してくださいました。
また、倫理法人会では「返事が早い」という文化が根付いていることにも触れられました。何か発信すると、すぐに誰かが反応してくれる。このスピード感とつながりの強さが、困難を乗り越える大きな支えになったということです。

共に実践の一歩を
日本画家・内山徹氏の講話から、「朝起き」の習慣がもたらす人生の変化、そして「素直に受ける」「打つ手は無限」という実践の力を学ばせていただきました。
特に印象的だったのは、倫理法人会での学びが、10年という時間をかけて内山氏の心を鍛え、コロナ禍という危機を乗り越える力になったということです。すぐには結果が見えなくても、毎日の積み重ねが確実に自分を変えていく──そんな希望を感じさせていただきました。
内山氏は2026年1月に、海外でのイベントに参加することが決まったそうです。還暦を過ぎてなお新しい挑戦を続けられる姿勢に、年齢に関係なく成長し続けることの大切さを教えていただいた気がします。
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