湯島倫理法人会に入会して丸9年が過ぎ、現在2年目の会長を務められている松本富美子氏。今回のモーニングセミナーでは、「私ほど会長に向かない人はいない」と率直に語りながら、これまでの歩みと新たに始められるお米事業について、思いのままにお話しくださいました。あなたは自分の「向かない」部分を、どのように受け入れていますか?
講師プロフィール
湯島倫理法人会 会長、株式会社ニブ・ピクシャン 代表取締役の松本富美子氏。25歳で人と人を繋ぐビジネスの世界に入り、40年近くその分野に携わってこられました。現在66歳。「感覚で感じたことを言葉にするのが実は不得意で、すごく頑張ってやっている」と謙虚に語られる、温かな人柄の経営者です。
倫理との出会い〜五十嵐相談役の温かな誘い
松本氏と倫理法人会との出会いは、五十嵐相談役からの誘いでした。「朝は無理だと思っていた」という松本氏に、五十嵐相談役は毎週電話をくださったそうです。
印象的だったのは、行けなかった時の対応でした。「なぜ来ないんだ」と怒るのではなく、「そうか、寝坊したんだ。またね」と全然怒らない。その優しさに、松本氏は「行くって言ったのに行かなかった私の心がやばいな、悪いなって思い始める」ようになったといいます。
初めて参加したナイトセミナーでの体験も、松本氏にとって新鮮でした。他の団体では「偉い人」が座っていて、そうでない人が動き回るイメージだったのが、倫理法人会では会長クラスの方々が率先して挨拶に来てくれる。「この団体は何か違う」と感じられたそうです。
「会長に向かない」からこそ見えたもの
「私ほど会長に向かない人はいない」という松本氏の言葉が印象的でした。思っていないことは顔に出てしまう、理屈では分かっても自分の中に落ちないと「取ってつけたようにしか言えない」。会長会でいろいろ聞いて理解できても、心から納得できなければ「全然その気ないでしょ」とすぐにばれてしまう。
そんな率直な想いを語られる松本氏の姿からは、完璧を装わない等身大の人間性が伝わってきました。当初は3年やろうと思っていた会長職も、2年と決められたのは、66歳という年齢を考え、次の方にバトンを渡す準備をしながら一歩引いたところから支えていきたいという想いからでした。

家庭との向き合い方
ビジネスで成功していた頃を振り返り、松本氏は家庭との関係についても率直にお話しくださいました。月の半分は家におらず、海外や地方に出張。家にいても常に電話、電話、電話の日々。
「電話しながら気がつくと子供が私の膝の上でお腹すいたって言って寝てしまった」というエピソードからは、当時の多忙さがうかがえます。
倫理を学ぶ中で気づかれたのは、女性が意識を家庭や夫から外に向けすぎると家庭が不安定になるという原理でした。「主人のことに意識を向け始めたら、主人の安心感が変わったような気がします」という体験談は、夫婦愛の実践について考えさせられるものでした。
新たな歩み〜お米事業への想い
現在、松本氏が新たに取り組まれているのは、自然栽培のお米を扱う事業です。宮城県登米市倫理法人会の会員でもある黒澤さんとの出会いがきっかけでした。
黒澤さんは60年前から農薬・化学肥料・除草剤を一切使わない農法を続けてこられた方。「関東は松本さんにしか売らない」と言われた時、松本氏は驚かれたそうです。理由を聞くと「松本さんは僕らの米を一番理解できる人だから」とのこと。
この経験について松本氏は、「今の私の状態は私から仕掛けたものが何にもない。用意されたところに私が乗っかっているような状況」と表現されました。これまでは「自分から取りに行く、自分から仕掛けていく」スタイルでお仕事をされてきたのが、倫理を学ぶ中で変化を感じられているということでした。
食を通じた国防という視点も語られ、軍事・エネルギー・食料の三つの国防の重要性について触れられました。
▼セミナー中で流したイメージ動画▼
まとめ〜倫理を真剣にやることの意味
最後に松本富美子氏は、「倫理を真剣にやると、仕事もちゃんと現れる。自分で探し回らなくても、待っていた方がいい仕事に出会える」と語られました。
株式会社ニブ・ピクシャンの代表として、そして湯島倫理法人会の会長として歩んでこられた松本氏の言葉からは、倫理の学びを通じて人生が開けていくという確信が伝わってきました。
「会長に向かない」と謙虚に語られながらも、倫理法人会に入会して9年、そのうち2年間を会長として会を支えてこられた松本氏の姿は、私たちにも多くの気づきを与えてくれるのではないでしょうか。
湯島倫理法人会のモーニングセミナーは、毎週月曜日朝7時から皆様のお越しをお待ちしております。ぜひ一度、足をお運びください。
毎週月曜の朝、温かく迎え入れる仲間と共に、倫理経営の本質を学びませんか。
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